ファンダメンタルアナリシス

ファンダメンタル アナリシス (基本分析) 2次元切削理論

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2次元切削モデルを用いて、刃先とワークによって行われる切削現象を分析します。ここでの分析は、古典的な切削理論を基礎としていますが、実用性の高い独自の予測モデルを備えているところが切削キャッチャーの特徴です。

①せん断角予測モデル

従来の2次元切削理論では、理論的にせん断角を予測することは不可能でした。そのため、2次元切削モデルの実用性に難がありました。切削キャッチャーでは、実験データを統計的に解析することにより、せん断角の実用予測式を構築しています。この予測式は、包括的なワーク材質に対応しており、かつ切削速度や切込み深さの変化にともないます。せん断角の異なる振る舞いにも対応した実用性の高い、斬新的な予測モデルとなっています。

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②すくい面温度予測モデル

2次元切削理論に基づくエネルギー解法を用いた、すくい面温度予測モデルを備えています。すくい面温度予測式を用いることで、様々なワーク材質を異なる切削条件(切削速度、切込み深さ)で削った時のすくい面の温度が評価できます。よって、逆に言うと、すくい面の温度を適切な領域に保つための、切削条件(切削速度、切込み深さ)を求めることができます。工具摩耗でもっともクリティカルなものは、熱摩耗です。基本的に、熱摩耗はすくい面温度で決まります。つまり、すくい面温度をコントロールすることで、熱摩耗の進展を防ぐことができます。切削キャッチャーの考え方は、熱摩耗を制約条件として、加工効率を最大化することです。

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切削キャッチャーで計算した条件では、熱摩耗は発生しません。
→本来の工具寿命まで工具を使い切ることができます。